Bioorganic chemistry

化学・生物応用工学専攻 生物有機化学研究室

Basic Chemistry II -2016-

第10章 電気と化学

学習項目
 1. イオン化傾向とダニエル電池
  1-1. イオン化傾向
  1-2. 金属イオンの反応
  1-3. ダニエル電池とボルタ電池
 2. 電極電位
  2-1. 電極電位と標準電極
  2-2. 酸化還元電位とネルンスト式
 3. その他の電池
  3-1. 電池の種類
  3-2. その他の電池

第9章 酸化還元

学習項目
 1. 酸化・還元の定義
 2. 酸化数
 3. 酸化還元反応
  3-1. 半反応式
  3-2. イオン反応式
  3-3. 酸化還元反応式
  3-4. 酸化還元滴定

第8章 酸と塩基

学習項目
 1. 酸と塩基の定義
 2. 強弱酸塩基
  2-1. 酸・塩基の強弱
  2-2. pH
 3. 緩衝溶液
 4. 中和反応
  4-1. 価数と規定度
  4-2. 中和反応

第7章 化学平衡と反応速度

学習項目
 1. 濃度の算出
 2. 化学反応式と熱化学方程式
  2-1. 化学量論
  2-2. 熱化学方程式〜発熱反応と吸熱反応〜
 3. 化学平衡と反応速度
  3-1. 反応機構
  3-2. 平衡定数
 4. 平衡状態における自由エネルギー

内容
1. 濃度(第4回:平成28年11月4日
 ・重量百分率(wt%)
 ・体積百分率(vol%)
 ・重量体積百分率(wt/vol%)
 ・質量モル濃度(mol/kg)
 ・モル濃度(mol/l (M))
  *いずれも重要(ノート確認)です。試験問題に必ず出題します。

2. 化学反応式と熱化学方程式
 2-1. 化学反応式
  化学反応式:物質の化学変化を表現するための式
  a) 化合反応
  b) 分解反応
  c) 置換反応(単置換、複置換)
 2-2. 熱化学方程式
  熱化学反応式:物質の状態をふまえた熱量の出入りを表す式
  *Hessの法則:始原系と生成系の熱量差は,経路に依存せずに一定

問)
 1) SO2(g)と酸素からSO3(g)を生じる反応では,生成するSO3 1molあたり23.49kcalの発熱を生じる。熱化学方程式を示せ。
 2) S(s)と酸素からSO3(g)を生じる反応では,生成するSO3 2molあたり188.9kcalの発熱を生じる。熱化学方程式を示せ。
 3) S(s)と酸素を反応して生成されるSO2は、1molあたり何Kcalの発熱あるいは吸熱反応を示すか算出せよ



3. 化学平衡と反応速度
 3-1. 反応機構
 a) エネルギー準位
  反応とは:反応が生じるのに必要なエネルギーを取り込んだ物質(反応物)の分子が互いに衝突した際におこる現象
   *エネルギーと反応時間との関連性(ノート確認)を覚えておくように!
 b) 触媒を利用した反応 p.130参考
 c) 化学平衡
 可逆・不可逆反応
  可逆反応:正反応と逆反応が存在する反応
  動的平衡:正反応と逆反応の反応速度が一定(一見反応は終了しているように見受けられる)
  ルシャトリエの法則:平衡状態にある系にストレスをかけると、系はストレスを緩和するように反応し,新しい平衡に達する。


問)次の平衡系において、以下の場合平衡の移動がどちら方向におこるか推測せよ
4HCl(g) + O2(g) ⇔ 2H2O(g) + 2Cl2(g) *”⇔”:可逆反応を示す
 1) HClの濃度を増大させたとき
 2) 圧力を増加させたとき

 3-2. 平衡定数
 1) 化学反応における平衡定数
  a) A→Bの反応における速度定数
   d[A]/[A] = -kdt (k: 速度定数)
  b) A⇔B(可逆反応)
   正反応の速度定数(k1),逆反応の速度定数(k-1)とすると
   平衡定数(K) = k1/k-1 = [B]/[A]
  c) A + B ⇔ C + D
   平衡定数(K) = k1/k-1 = [C][D]/[A][B]
  d) aA + bB ⇔ cC + dD
   平衡定数(K) = k1/k-1 = [C]c[D]d/[A]a[B]b

問)ある反応(A → B)において、初期のAの濃度22.8mM, 10s後の濃度13.8 mM,であった。このとき、速度定数を求めよ。ただし、ln(0.605)=-0.502とする。
 

第6章 「もの」の性質

学習項目
 1. 物質の三態
  1-1. 物質の三態
  1-2. 原子の結合
  1-3. 分子間の結合
 2. 気体の性質
  2-1. 圧力の概念(トリチェリーの真空)
  2-2. 理想気体の状態方程式
  2-3. 実在気体の状態方程式
 3. 液体の性質
  3-1. 相図
  3-2. 気化
  3-3. 気-液平衡状態の性質
  3-4. 特性(沸点上昇・凝固点降下・浸透圧)
 4. 固体の性質
  4-1. 固体の性質
  4-2. 固体の解析
学習内容
1. 物質の三態(第2回:平成26年10月14日
 1-1. 物質の三態
  a) 気体
  b) 液体(液晶,等方性液体)
  c) 固体(ゴム状,ガラス状,結晶状)

物質の三態 分類表
  物質の状態 分子の運動 分子配列 熱エネルギーの種類
気体   自由 乱雑 並進・回転
液体 液晶 かなり自由 1-2次元規則性 同上
等方性液体 かなり自由 乱雑 同上
固体 結晶 固定 3次元 格子振動
ガラス状 固定 乱雑 格子振動
ゴム状 全体枠固定 乱雑 並進・回転
*分子間の相互作用エネルギー,熱運動エネルギー,分子の形状,が主な要因

 1-2. 原子の結合
  ・イオン結合,共有結合,配位結合,金属結合を説明できるように!

 1-3. 分子間の結合
  ・水素結合の定義

2. 気体の性質
 2-1. トリチェリーの真空
  ・1 atm = 760 mmHg(トリチェリーの真空)
  *次元項(単位)を算出・理解できるように!
   例)1 atm = 760 mmHg = 1.01325x105 Paの次元項は・・・・
  atm = (dghより) = kg/m3 ・ m/s2 ・ m = kg/(m・s2) = N/m2 = Pa
    * N = kg・m/s2, Pa = 1 N/m2等を利用

問題)トリチェリーの真空について,水銀を水(1.0 g/cm3),空気(1.36 g/m3)に変えた場合の高さを求めよ
  
解) 水:水銀の密度 = 1.36x104 (kg/m3) = 13.6 (g/cm3)より
    760 (mm) x 13.6(g/cm3)/1.0 (g/cm3) = 10.3 (m)

  空気:水銀の密度 = 1.36x104 (kg/m3) より
    760 (mm) x 1.36x104(kg/m3)/1.36 (g/m3) = 0.760x107 (m)

 2-2. 理想気体の状態方程式(第3回:平成26年10月21日
  理想気体
  ・ 分子は大きさを無視し,質点と考える
  ・ 分子間引力は無視できる
  ・ 分子が壁等に衝突する時,完全弾性体として振る舞う
  PV = nRT(理想気体の状態方程式)
   P(atm), V(L), T(K), n(mol)=w/M, R:気体定数

 2-3. 実在気体の状態方程式
  実在気体
  ・ 分子間引力が存在する(静電気力、斥力、ファンデルワールス力、万有引力等)
  ・ 分子は大きさを持つ

   (P + a.n2/V2) (V-nb) = nRT(実在気体の状態方程式)
   P(atm), V(L), T(K), n(mol)=w/M, R:気体定数

問題)3Lの容器Aと6Lの容器Bに気体を入れ、27℃と127℃に保った所、Aが1 atm, Bが0.4 atmであった。コックを開き、87℃にすると圧力はどうなるか?
 
解) PV = nRT より
  A:1 (atm) X 3 (L) = n1 x R x (273+27)
  B:0.4 (atm) X 6 (L) = n2 x R x (273+127)
   n1= 3/(300R) = 1/(100R)
   n2= 2.4/(400R)
P x (3 + 6) = (n1 + n2)R(273 + 87)
     = (4/(400R) + 2.4/(400R))R x 360 P = 6.4/400 x 360/9
      = 0.64 (atm)


3. 液体の性質
 3-1. 相図
  相図:純粋成分の圧力・温度と三態の関連図

 3-2. 気化
  モル蒸発熱:1atmで1モルの純液体が蒸発するのに必要なエネルギー
  飽和:単一成分で液体と蒸気が相平衡にあるとき

 3-3. 気-液平衡状態
  a) 関係式:クラウジウス・クラペイロンの式
   dlnp/dT = ΔH/(RT2)

  b) 沸点上昇・凝固点降下
   ΔT = 1000・K・w /(GM)   K: モル沸点(凝固点)定数
    *相図を用いて,それぞれの現象を説明できるように!

問題)クラウジス・クラペイロンの式は以下の通りである。

   dlnp/dT = ΔH/(RT2)

今,温度がT1からT2に変化したとして,この式をln P =の式に変形せよ


解) クラウジス・クラペイロンの式の両辺を積分すると
  dlnp/dT = ΔH/(RT2)よりdlnp = ΔH/(RT2)dT   ここで,ΔHとRは定数より両辺を積分すると lnP = ΔH/R∫1/T2 dT = -ΔH/R(1/T2-1/T1)


問題)ある液体の沸点は,圧力が0.24555MPのとき400K,0.33106MPaのとき 410Kのである。この結果より,モル蒸発熱を求めよ

解) クラウジス・クラペイロンの両辺を積分して
  lnP = -ΔH/R(1/T2-1/T1)より
  ΔH = -R・ln(0.33016/0.24555)/(1/410-1/400)
   * R = 8.314 Jmol-1K-1より
  ΔH = 4.04 x 104 J

解) van't Hoffの式より
 π = 1(M)x 8.314(KPa.dm3.mol-1.K-1) x 300(K)
  = 1(mol.dm3) x 8.314(KPa.dm3.mol-1.K-1) x 298(K)= 2494.2KPa
  *浸透圧は、希薄溶媒の時でも大変大きい。



3-4. 特性
・沸点上昇 相図で説明できるように!
・浸透圧
  浸透圧:半透膜を挟んだ溶液と溶媒間において、生じる圧力差
   π = CRT  (ファント・ホッフの方程式)
   C = n/V より π = nRT/V

問題)室温(27℃)、溶液濃度1Mの浸透圧を算出せよ

解) van't Hoffの式より
 π = 1(M)x 8.314(KPa.dm3.mol-1.K-1) x 300(K)
  = 1(mol.dm3) x 8.314(KPa.dm3.mol-1.K-1) x 298(K)= 2494.2KPa
  *浸透圧は、希薄溶媒の時でも大変大きい。


4. 固体の性質
 4-1. 固体の性質
  固体:結晶・アモルファス(ガラス状,ゴム状)
  結晶:原子性,分子性,イオン性により性質は様々

タイプ 格子点単位 融点 硬さ 伝導性
イオン性 イオン(正負) 高い 硬くもろく 不導
分子性 分子or原子 低い 柔軟 不導
原子性(金属) 原子 高い 様々 良導
原子性(共有) イオン 高い 硬くもろく 不導

結晶系:三斜晶(triclinic), 単斜晶(monoclinic), 斜方晶(orthorhombic), 六方晶(hexagonal), 三方晶(trigonal), 正方晶(tetragonal), 立方晶(cubic)

ファンデルワールス半径:原子と原子がそれ以上近接できない距離

 4-2. 固体の解析
  ブラッグの条件式: 2dsinθ = nλ

問題)波長0.154nmのX線が結晶にあたり、30°の角度で反射することが確認された。n=1とみなし、この反射に関与した原子面の面間隔を計算せよ

解) 2dsinθ = nλより
  d = nλ/2sinθに代入して
  d = nλ/2sinθ = 1・0.154(nm)/2・sin30°= 0.154 (nm)


項目

外部リンク